「歯とあごの話 保健編」医歯薬出版1989年刊より転載
現代人に顎(あご)の骨が小さい人が増えてきている原因は、厳密な言い方をすれば不明です。
しかし、以下のようなことが現代人の顎(あご)の骨の形態にかなり関係している可能性があります。
当然ですが、生まれてくる子は、両親の顔に似るので、顎(あご)も当然似た形態になります。
人類の祖先が火を使用し始める前は、天然の硬い生の食物を歯で咬むために分厚い咀嚼筋が必要であり、頭頂部全体で分厚い咀嚼筋を支えていました。
そのため進化の過程でも大脳の容積が大きくなることが妨げられていたと考えられています。
人類が食物に火を通して柔らかくして食べるようになり、歯で咬む力も徐々にそれほど必要なくなり、上下の顎骨も次第に小さくなり、咀嚼筋も退化して咀嚼筋が頭頂部全体を分厚く覆うことがなくなり、咀嚼筋の大脳への押さえ込みが少なくなった結果、類人猿、猿人類、古代人と進化にしたがい大脳の容積が大きくなり知能も進化し、それと同時に徐々に上下の顎骨は、小さくなってきたようです。
平安時代、鎌倉時代、江戸時代と後世になるほど食物が硬いものから軟らかいものへと確実に変化してきています。とくに近年のファーストフードのハンバーグ、フライドポテト、オムライスなどは極めて軟らかい食物でしょう。
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