歯周病治療の詳細

歯周病とは、どんな病気?

歯周病は、虫歯以上に抜歯の原因となっている怖い病気です

抜歯の原因の約50%は歯周病です。特に抜歯が増加する50才以降の世代では、抜歯の原因の約70~80%以上が歯周病が原因です。

しかし、歯周病は軽度の場合はもちろん、重度の場合でさえも、ほとんど自覚症状がないことも多いですが、自覚症状がなくても、適切な治療をしなければ、どんどん確実に悪化していきます。つまり(胃腸の病気などとは異なり)歯周病は、自然治癒することがない病気です。

なお、急に歯肉が腫れたり、痛くなった場合は、すでにかなり重度に進行していることが多いです。

どうして歯周病が原因で抜歯することになるのか?

歯は、歯根という”歯の根の部分”が、本来の状態では歯肉のすぐ下にある骨組織(歯槽骨)によってすべて覆われ、それにより歯は支えられているのですが、歯周病菌が引き起こす炎症(歯周組織炎)により、この骨組織が破壊されていく病気です。

歯根を支える骨組織の大部分が炎症で破壊された状態が、重度の歯周病なのです。支えとなる骨組織がほとんどなくなれば、抜歯せざるえないのです。

自己判断のできる歯周病の自覚症状

歯周病は、多くの場合普段は重度でも自覚症状があまりないのですが、以下のような症状が出た場合は、すでにかなり歯周病が進行している可能性も高いので、早急に歯周病の治療をするとよいでしょう。

  1. 歯磨きの時に、歯肉からの出血がある。
  2. 歯肉が赤く腫れている。(特に歯と歯肉の境界部分が赤く腫れている)
  3. 歯がグラグラ動揺する。

特に(歯肉を傷つけてないのに)歯磨きのなどの時に、歯肉からの出血がある場合は要注意の兆候と考えたほうがよいでしょうその出血箇所では、歯周病菌がかなり活発に繁殖中のために、歯周組織の炎症状態(歯周病)が急速に進行中のために、歯肉からの出血があると考えるべきです。

ですから歯肉から出血がある場合は、その箇所を特に念入りにしっかりと隅々まで歯垢を取り除くよう磨いたほうがよいでしょう。多くの人々は出血がある箇所を磨かないようにすることも多いようですが、それは逆にますます歯周病を悪化させる残念な結果になるのです。

もちろん、歯肉を傷つけてなくても歯肉から出血する場合、まれには歯周病以外のいろいろな歯肉の病気が原因していることもあります。

歯肉からの出血が続く場合は、一度歯科医の診察を受けるとよいでしょう。

歯周病の進行

歯周病の直接の原因

歯周病(歯槽膿漏)は、歯周病菌の繁殖によって引きおこされる病気です。

口腔内は食物の通り道なので無菌状態にをすることは不可能ですが、可能な限り歯周病菌を減らし、その繁殖を抑制することができれば、歯周病の進行を食い止めたり症状を軽減させることができます。

歯周病菌に対する対策こそが歯周病治療では最も重要です。

歯周病菌に対する対策として、歯石除去もブラッシング指導もおこなうのです。

もちろん全身状態が良くない状態(糖尿病、腎臓病、肝臓病、骨粗しょう症や強いストレス下など)の方は当然わずかな量の歯周病菌の繁殖にも歯周組織は抵抗できず(健康な人に比べて)急速に歯周病が悪化していきます。

そのような全身状態も歯周病の状態を左右することも事実ですが、最も直接的に歯周病の病気の進行を大きく左右するのは口腔内の歯周病菌の繁殖状況次第できまると言ってよいです。

歯周病治療には、歯石や歯垢の除去が重要

歯周病の発病、悪化には歯垢と歯石の存在が、深くかかわっています。

歯垢とは

歯周病菌や虫歯菌のバイ菌の塊(かたまり)を歯垢と言います。

歯垢は通常歯と同じ白色でほとんど目立たず、多量にあっても通常気がつきません。また、歯垢は粘着力が極めて強く、バターやチーズのような性状です。

食べかすを除去する程度の歯磨きでは、歯垢の多くが除去できていないでしょう。

歯垢は、日頃のブラッシング(歯ブラシ、フロス、歯間ブラシ)の方法しだいで、かなり除去が可能です。

歯石とは

(歯周病菌の塊である)歯垢が24時間以上口腔内に留まると唾液中のカルシウム分と一緒になり石のように徐々に硬化し始め歯根の表面に付着していきます。これが歯石です。歯石は時間の経過とともに、ますます硬くなっていき、歯根の表面に強くこびり付いていきます。 なお歯石の表面は、軽石のような、微細な穴だらけになっていて、その穴の中でも細菌はどんどん増殖していきます。

歯周ポケット(歯と歯肉の境目にある溝)の存在

歯と歯肉の境目には、健康な歯肉の場合でも2~3mm程度の”お城のお堀り”のような溝(歯周ポケット)が存在しています。歯周組織に炎症が起き、歯周病が悪化するにしたがい、この歯周ポケットは深くなっていきます。ちなみに重度の歯周病では7~10mm以上になります。(歯周病治療では、歯周ポケットの深さを必ず随時測定することになっています)

歯周病が進行していく過程

歯石は、歯肉の上だけでなく、歯周ポケット内にも、どんどん付着していきます。

歯周病は、主に歯周ポケット内にある歯垢と歯石の存在により発病し、さらに悪化していくのです。

つまり、歯周ポケット内に(バイ菌の塊である)歯垢と歯石が多量にあればあるほど、 歯周ポケット内の炎症は激しくなり、その結果歯周ポケットが深くなっていくとともに、(歯を支えている)歯槽骨もどんどん破壊吸収されて下がって、歯周病が悪化していくのです。

歯周病で特に注意が必要なのは、歯周病はかなり重度になっても、歯肉からの出血や歯のグラツキ(動揺)が多少気になるぐらいで、あまり自覚症状はありません。

つまり、歯周病は自覚症状がなく、自己判断がまったくできないのが病気の大きな特徴です。そのため定期受診、定期検診が、歯周病治療に極めて効果的なのです。

当院において、歯石除去時に特に配慮していること。

  • 1
    歯石を取る時、痛い思いをした人はいると思います。
    歯周病治療では、歯周ポケットの中の歯石などの除去と清掃は、最も重要な治療ですが、この歯周ポケットは(歯と歯肉の間にある)ものすごく狭い溝であり、さらに歯周ポケット内の歯石は、強固に歯根の表面にこびり付いていることが多いために、歯周ポケット内に器具を挿入して歯石などを除去する時、歯肉がかなり傷つきやすくなり、それが痛みの原因になっている場合も多いと思われます。
    サハシ歯科では過大な力をかけすぎないなどの配慮をした器械、器具の使用と、院長の長年にわたって培われた経験と技術で、極力歯肉を傷つけないよう細心の配慮をしているため、(麻酔をかけなくても)歯石を取る時の痛みを、あまり感じることはありませんので大変安心です。
  • 2
    「より細く、湾曲した器具」を使用することで、歯周ポケットのより深部にある歯石などをできるだけ除去し清掃するようにして、より高い治療効果をあげるように努めています。
    歯周病治療では、歯周ポケットのより深部の歯石などをできる限り除去することがきわめて重要なのです。
  • 3
    歯石などを除去する手用器具の刃先は、患者さま毎に毎回砥いでいます。
    砥ぐことで、よりシャープな刃先になり、歯石などが、できるだけ過大な力を加えることなく、痛くなく迅速に取れるようになります。

定期検診(定期受診)が歯周病治療に効果的

は歯垢は歯磨きで落とせますが、歯みがきの上手な方でも、歯周ポケット内などの隅々の歯垢までは、完全に除去できないです

そのため、どんなに上手に歯磨きをしていても、(定期的に歯石除去をしない場合では)隅々の箇所特に歯周ポケット内において、歯垢が歯石に変わっていき、どんどん歯石が歯面に付着し、歯周病が進行していくのは避けられません。定期的に歯石除去をすることは歯周病治療にとって非常に効果的であり重要です

また歯磨き方法も、正しく磨ける人でもいつのまにか自己流になってしまって(本来なら磨き落とせるはずの)歯垢が残ってきてしまうこともよくあることです。歯磨き方法のチェックのためにも、定期検診(定期受診)は有意義です

歯磨きの方法は、その方の生活習慣の一部であり、また”無くて七くせ”と言うように、”くせ”の一部でもあり、気長に時間をかけていかないと、完全には”くせ”の無い歯磨きは、できるようにならないし、もし一度完璧に歯磨きが、できるようになっても、しばらくすると再び新たな好ましくない歯磨きの”くせ”が、出てくる場合が多いです。ですから定期受診により歯磨きの指導と歯石と歯垢を取ることを継続していくことに意義があるのです。

サハシ歯科では、患者さんに定期検診(定期受診)を継続していくことを、お勧めしています。

重度の歯周病の場合の定期検診(定期受診)

特に重度の歯周病の場合は、頻繁に年に3~4回は通院した方がよいでしょう。

  • 1
    歯周病は重度になるほど、どんどんと歯根が露出し、歯肉が退縮し、歯周ポケットは深くなっていき、患者さん自身の努力だけでは、歯と歯肉の隅々などでどんどん歯みがきなどだけでは磨けない場所が増えていきます歯磨きなどでは、磨けない場所を、歯石除去やPMTCなどで清潔することは、歯周病の進行を食い止めるのにきわめて有効です
    当院の歯石除去では、・・・」や「PMTCと歯肉マッサージ・・・の記事も、参考にしてください。
  • 2
    歯周病は、全身の影響も受けますが、あくまでも直接的には歯周病菌によって引き起こされる病気です。最近の研究によれば、歯石除去後3~4ヶ月以上経過してくると、”歯周ポケット”内が、きわめて不潔な環境になってきて、歯周病菌が猛烈に増え始めます。ですから重度の歯周病の人は、3~4ヶ月に一度はできる限り歯周ポケット内の歯石などを除去した方がよいのです。
     
  • 3
    重度の歯周病の人が定期検診(定期受診)毎に、ブラッシング指導を受けるのも、大変効果があります。歯周病が重度になるほど、口腔内の隅々が非常に清掃しにくくなりますので、磨き方のテクニック(コツ)が必要になります。しかし、この歯磨きのテクニックは、歯科医院での実際に歯ブラシなどを手に持っての指導を繰り返し何度も受けないと、なかなか習得が難しいと思われます。また、たとえある時期に完璧に100%磨きができていたとしても、いつの間にか、自己流の磨き方になってしまうことは、どなたにでも起きることと考えたほうがよいでしょう。そのため、定期検診時などに、歯科医院での歯磨き方法の確認を受けるとよいでしょう。「お口の清掃について」の記事も、ぜひ参考にしてください。
  • 4
    急性化した場合を除き、重度の歯周病でも、通常あまり自覚症状がない場合が多く、せいぜい歯肉からの出血や歯の動揺が気になる程度であり、患者さま自身では、歯周病の状況を正確に把握することは、困難でしょう。よほど重度になり歯を抜かざるえないほど悪化してから、初めて明らかな自覚症状が出ます。でもその時点では歯を抜かざるえない場合が多いのです。

    定期的に受診することは歯周病の悪化を食い止めるための確かな手段であり、これなくして重度の歯周病から歯を守る方法はありえないと言ってよいでしょう。

    サハシ歯科では、とくに歯周病が重度の患者さまには、定期検診(受診)を積極的に実施しています。

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